秋来たりて、梨に想う。
9月 23, 2014 — 23:37

所用で川内に行ってきた帰り道、宮之城温泉にあるという川魚料理のお店「湯之元温泉」に寄ってウナギを・・・と思ったけども、時間帯が悪くてお店は昼休み中。夜の営業開始までまだかなり時間があるようなので今回はパスして、街の様子を見ようと一回り。かなりの寂れ具合だったけど、一度泊まってみたいなーと。ウナギはその時のお楽しみということで、今回は下見。

そこからは空港方面へ抜けて帰宅しようと車を走らせていると、空港の手前5キロあたりに目立つのが果樹園とそれを売るお店。そういえば空港近辺にもこういう店が多いのだけど、なるほど。近所で生産してたんだなと。

季節はようやく秋。見れば梨と葡萄がたくさん並んでいる。採れたての梨をかじるのも悪くないなと思い、ちょっと買ってみようかと思った次第。

自分がこういう店に寄るとき基準にしているのは、なるべく観光色・商品色が無く、なるべく採れたままの状態の品物が並んでいる店で、今回もこの基準で一軒のお店に立ち寄った。そこは生産農家の庭先にある作業場のなかで、すぐ裏にある果樹園から採ってカゴに入れたものを、目の前で選果して売っているというところ。

到着すると、おばちゃんの団体がワイワイやっていて、やばい!これはハズしたか!?と一瞬心配になったのだけど、その中の一人が「今おじさんが詰めてるから少し待ってねー!順番はこの人(夫婦)の次だよー」と。なんと行列が出来る梨園だった。(笑

(重)はぎいわ農園さん。 霧島市溝辺町竹子1671

(重)はぎいわ農園さん。
霧島市溝辺町竹子1671

自分「いやー去年も買いに来たので(来てないけど)、今年もーと思って買いに来たんすよ。」

おばちゃん「どこから来たの?え、大崎?そんな遠くからベンツで買いに来るなんて、やっぱりここ当たりなんだ!!」

と、大盛り上がりのおばちゃん集団。いや知りません、今なんとなく寄りました。すいません。(笑)

適当なトークを楽しみつつ順番を待つ。

ワイワイやってるおばちゃんたち、梨園の人もいるのかと思ったら全員ただの観光客で、実際作業しているのは・・・おじさんが一人。

そのおじさんが、袋が被ったままの梨(木に成ってる時から袋かけしてあるでしょう?)をカゴから一個ずつ取り出して、その場で袋を開封→選別して袋に売っている。まさに生産直売。

もくもくと作業をしているおじさん、袋から梨を取り出してチェック(色合い、虫食い、傷、重さ、大きさあたりか?)。で、合格したもののヘタ(というのか?果実に付いた茎の部分ですね。)を短く切り落としてから、袋に詰めている。その作業の手間も凄いのだけど、おじさんチェックで不合格になる梨が思いのほか多いこと多いこと。

「今年は天気イマイチで不良が多いんだよねー」

自分の前に居た夫婦が袋を四つぶら下げて帰り、自分の番になったので作業しながらのおじさんと話をした。今年は天気がどうも安定しなくて、正直なところ上出来という感じでは無いらしい。そのせいなのか、合格1個に対して不合格が4個くらいの割合。結構多いなと思いつつ見ていると、これが不合格?というものが結構あることに気が付いた。

おじ「これなんかはほら、形がちょっといびつでしょ?こっちは色にムラがあって・・・。でも味は変わらないんだけどね。」

自分の目にはこれのどこが問題ありなのか、正直言って良くわからないものも多数含まれていて驚いた。直売所というところは、見た目よりも鮮度・中身で勝負・・・かと思ったら、そう思わないお客さんも多いんですねーと。

まぁでも少しでも綺麗で美味しいのを出荷するのも農家のウデだからね!というおじさん。これでいいのか日本。

梨のこと、車のことなど話をしていたら、どっさりオマケして頂いて恐縮。。。さらに不合格品だけどよかったらこれも持って行って!と、これまたどっさり。合わせて30個近く。

地元の知り合いにお裾分けさせて頂きました。おじさんありがとう!来年も行きます!

IMGP0793

左:合格品 右:不合格品

IMGP0795

切ってしまえば、合格も不合格も何も変わらない。どちらもみずみずしい、採れたて新高梨。